久保田 隼斗(くぼた はやと)
1963年生まれ、大阪府出身、関西大学卒業、外資系製薬会社を経て、現在、医療機器関連の会社に勤務。

まず、久保田さんの自己紹介ですが、どんなお仕事といえば、いいでしょうか。
現在は、ドクターに対し医療機器を正しく使っていただけるよう説明させてもらい、患者さんへの手術や治療に対して役立ててもらう仕事です。


医療現場、研究・臨床現場でなにが起きているのか、外部からはうかがい知れないことが多くあります。かつての山崎豊子さんの「白い巨塔」のような、権力と、名誉と、策謀がはりめぐらされているような世界なのでしょうか。
すべてが「白い巨塔」のような世界ではないと思いますが、権力や名誉、策謀がはりめぐらされている部分については、否定できないところもあるのではと感じます。
しかし、このようなことは、医療業界だけに限られたことではなく、どの世界でも起こっている、あるいは起こりえるのではないでしょうか。


そういう世界での人間関係も独特なのか、世間一般的なのか、判定ができません。が、今回の「ドクターXの「THE人望」」は、サラリーマン社会における、幹部と、部下、あるいはクライアントとの関係性を的確に描かれている。
このねらいというか、テーマはどこに。
おっしゃる通り、こういう世界での人間関係はある種、独特なのかもしれません。しかし、それが独特であったとしても一人で生きてゆかない限り人間関係は必ず存在します。そして、その人間関係とは、世界が違えども人として共通しているのではと考えています。それを、サラリーマン社会を例にとり記述させていただいたのです。テーマは、「人」です。どの世界で生きてゆくにも人望というものは重要であるということをお伝えできればと思います。


久保田さんは、当社のメルマガにも、「毒舌・饒舌」と題して書かれているが、これはどちらかというと、医療の世界に限定されます。
そこでの、理研の「スタップ細胞」事件といっていいような、トンデモナイことが起こっている。ただ、科学の世界は、誰かがいっていたと思うのですが、100回の失敗に、1回の成功、いや、もっと数は多く、1000回の失敗なのかもしれませんが、失敗の連続を積み上げて、やっと日の目を見る世界だと思います。
若い科学者が、その失敗や、非難や中傷を恐れていては、成功の道は遠いな、と感じました。
私もその通りだと思います。科学者が成功するには科学者自身は勿論、それをサポートする環境、すなわち組織というものも重要ではないかと思います。このことは、どの世界でもいえることで、サラリーマン社会であれば会社、ドクターであれば病院というようにその組織がしっかりしていないと、良い結果など生まれないと思います。


だとするなら、この医療の現場はなにを目標に突き進むのか。医者は、患者のほうにきっちり向いているのか、それとも、機器メーカーや医薬メーカーのほうに向いているのか、よく分からないところがあります。
ドクターは患者さんにきっちり向いていると思います。そして、患者さんの病気を治そうとするがゆえ、周りで開発される機器メーカーや医薬メーカーと関わってゆかなければならないのではないでしょうか。
そして、その関わり方が問題で、不適切な関わり方であれば問題となり、取り上げられることにより医療そのものにも誤解を招いているのだと思います。


最後に、久保田さんが、書かれるテーマは、どこに向かって進められるのでしょう。たとえば、サラリーマン社会だとするなら、新人社員なのか、中堅社員なのか、それとも、幹部やトップクラスに向けてなのか。そこにある人的世界は、たいへん広い。最近も、同族会社のモメゴトを複数目撃し、なんか、企業体は、個人体みたいな錯覚をおこさせる。
ビジネスは、大きな悩みを抱えているでしょうかね。
「人」の本質に向かってゆければと思っています。それは、どんな世界で生きてゆくにしろ、共通しているのではないかと思うからです。そして、今回の記述に関しては、“今”を起点にして、残りの人生で何が大切なのかを感じていただければと思います。したがって、各々の立場からの今後となるので、対象となるのは、限定されたものではなく、サラリーマン社会全てとして捉えていただければと思います。