菅原やすのり(すがはらやすのり)
1945年中国・瀋陽(旧満州 奉天)生まれ。歌手。都市計画学者。
早稲田大学理工学部建築学科卒業。一級建築士。文化庁芸術祭優秀賞受賞。

早稲田大学建築学科を卒業後、都市計画博士課程へ進学。都市計画学者として活躍。大学で教鞭をとる傍ら、ふれあいのある住み良い町づくりを提唱して、世界各地で平和コンサートを開催。1981年ニューヨーク国連本部、1983年インド・マザーテレサセンターをはじめ、アジアやアフリカの難民キャンプなど、世界80ヶ国以上でコンサートを開催し、世界で高い評価を得る。東日本大震災以降は、被災地でのコンサートを積極的に継続し、支援活動を続けている。現在、NHKをはじめとするTV出演や、全国コンサートなど、日本を代表する本格派歌手として日本国内でも、美しき日本の心の歌を歌い続けている。

菅原やすのりホームページ
http://www.gmm-yasunori.com/
菅原やすのりFacebook
https://www.facebook.com/yasunoripage

まず、菅原やすのり氏の自己紹介からお願いします。われわれは国民歌手菅原やすのりさんというイメージなので。
僕の場合、他の歌手の方と異なり、最初からヒット曲や、紅白出場などを目的に歌い始めた訳ではないので、確かに皆さんには解りずらかった点も多いと思います。難民のこどもたちに喜んでほしい。少しでも歌で町にふれあいを作りたい。出来れば国境や人種を越えて、歌で人々の心を結んで、平和な世界を作りたい… 本当にそんな気持ちだけで歌い続けてきました。そして気がついたら音楽活動45周年を迎えていたという気持ちです。


今回の著書は、サブに「父さんの言葉」というのがあります。これがやすのり氏のライフスタイルの「なぞ」をとく鍵だろうと思うのですが、お父さんからの影響というか、薫陶は大きかったのでしょうか。
僕の父が、「やすのり、職業に貴賎はないよ。この世にあるどんな職業も尊いものだ。」と、口癖のように言っていたので、大学の教壇や、学者の立場から歌手に転身する時にも僕には何の抵抗感もありませんでした。自分の信じた道を命をかけて歩き続ける。その精神は、やはりそうした父の言葉が原点だと思います。僕が学者の道より歌手の道を選んだ時、むしろ他の人たちに「もったいない」と、よく言われました(笑)


やすのり氏は、分類するというのはよくないが、とりあえず「芸能人」となります。ここでの「一般人」と「芸能人」との違い、プロとしての心得(あるいは厳しさ)のようなものをお聞かせください。
これも父の言葉の影響だと思いますが、俗にいう芸能人とか一般人とか、プロとかアマチュアとか、そういう事は僕は殆ど気にしません。良い歌を歌う心、その為の努力は、プロもアマチュアも同じです。だからこそ都市学者として活動しながら、音楽大学に進んだ人以上に発声や歌唱法を真剣に学び続け、習得出来たのだと思います。今でも毎日身体作りと、発声練習は欠かしません。まだまだ成長過程です。一般人と芸能人の話も同じですね。


今回の著書のくだりは、やすのり兄弟の出生等、両親の満州からの引き揚げ、ふるさと水戸からの再起等、戦中・戦後までの内容です。
次のテーマのことを先走ってしまいますが、「歌手」として活躍された、主な内容を紹介してください。
もし、後編を書くとするなら、やはり忘れてはならないのは初めてのカンボジア難民キャンプでのコンサートの経験でしょう。あの時、僕は既に結婚をし、二歳と、6ヶ月になる二人の男の子の父親でした。我が子をとるか、難民の子を救うか苦しみました。結局、妻の明子と二歳の長男を連れて、難民キャンプに旅立ちました。あの時が自分の新しい人生の旅立ちだったような気がします。その他にも、南極大陸でのコンサートや、アフリカ各地や、北朝鮮でのコンサートなど、思い出は尽きません。ぜひ、近日中にまとめてみたいと思っています。


日本は、2020年東京オリンピック開催が決まりました。しかし、列島は、東日本大震災からの復興、ショックはまだ完全ではないし、福島原発処理の行方がまだ見えていません。
もし、歌手菅原やすのりして、今後やるべきこと、やりうることがあるとしたら、どんなことでしょうか。具体的計画等があれば、それもお聞かせください。
2020年のオリンピック招致は、本当に日本中に夢を与えました。けれどもあの日、僕は落選した内紛に苦しむトルコの今後や、経済危機に直面しているスペインの人々を想い、反面つらい気もしました。また、メダルを取れる大国だけでなく、オリンピックに選手さえ送ることのできない多くの貧しい国々の人の平和と幸せを日本人がどれだけ考えているだろうか?と思いました。成功の陰には、必ず悲しみ、苦しんでいる弱者がいる。そんな思いやりもこれからの日本人には大切な気がしています。今後も被災地でのコンサートなど、全力で頑張っていきます。応援宜しくお願いします。