━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━  ガリヴァーの森      第131号 (2011/7/14)           総合出版 リトル・ガリヴァー社            http://www.l-gulliver.com/ ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇Contents◇◆================================================== ●社長・富樫庸よりご挨拶 ●市源小次郎の岡目八目 ●福堀武彦の「日本人から見た中国諸事情」 ●Web連載 更新のお知らせ ●駆け込み寺 (131) ●今週のおすすめ 新刊案内 ●編集後記 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ 社長・富樫庸よりご挨拶 ◇◆ ------------------------------------------------------------------  今年の前半を終えて、わたし個人は少し気持ちを入れ替えた。どう変え たかを表現するのは難しいが、ビールでいえば「キレのある味」というの であろうか。どうもわたしの味は、ドンクサイところと、のんびりしてい るところが共存し、つまりは、緊張感に欠けていたのだ。以後スリリング な半年にしてみたい。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ 市源小次郎の岡目八目 ◇◆ ------------------------------------------------------------------ 昨年9月に起きた尖閣諸島での中国漁船衝突事件で、極端に高まった中国 人の反日感情は、急激に衰え、今は、ベトナムに怒りが向けられているよ うだ。 南シナ海の南沙諸島の領有権を巡る対立が深刻化し、ベトナム海軍が同海 域で軍事演習を行ったり、ベトナム国内で反中デモが毎週のように起きた りしているからだが、恐ろしいのは、尖閣諸島のときには、「経済制裁」 「大使召還」「国交断絶」を主張した中国のインターネット世論が、小国 を侮って、「ベトナムを一掃しよう」「ハノイを占領しよう」「ベトナム 海軍を、少なくとも半身不随になるまでたたくべきだ」などと「軍事行動」 を主張し、民主化や人権問題などに理解を示す知識人たちまでが、それに 賛同の意を示していることだ。 そもそも、中国人が、こういう形で民族感情を高揚させるのは、中国メディ アが、自国の主張を繰り返して報道するだけで、日本やベトナムがなぜそ の島々の領有権を主張するのかなどの言い分を、全く伝えないからだし、 ベトナムに対して猛々しいのは、1979年の武力衝突時、ベトナム国内 に侵攻した中国軍は、激しい抵抗にあい、大損害を被って撤退したにもか かわらず、中国メディアが「中国が完勝した」と報道したため、ほとんど の中国人はベトナムには、簡単に勝てると思っているからだ。 ミッドウェーの大敗戦を国民から隠し通した「大本営発表」のように、コ ントロールされた情報や、邪心に繰られた情報が、いかに危険かというこ とだが、今回の津波で、正しい目的で提供された情報にも、問題があるこ とを知った。 釜石地区の死者・行方不明者の65%は、ハザードマップの浸水想定区域 外に住んでいた人と、気象庁が最初にだした津波の予想波高が3米だった ため、1200億円かけて造った釜石湾の全長2キロの防波堤が海上高約 8米であるのを知っていて、避難しなかった人なのだそうだ(ちなみに、 波高が10米と修正されたときには、停電で市の広報機能は停止していた)。 防災情報が被害を拡大したという皮肉な結果になったわけだが、目すべき は、同じ釜石市の小中学生約3千人のほぼ全員が無事だったのは、「地震 が起きたらとにかく逃げること」だけを目標にした防災教育が効果を発揮 したからだということだ。 阪神大震災以降に進んだ、被害想定を前提とした防災が無残にも敗北した なかで、最大に機能したのは、被害想定を無視し、情報を無視した、「津 波てんでこ」だった。 「何でも情報社会」への警告と考えるべきだろう。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇福堀武彦の「日本人から見た中国諸事情」18回 ◇◆ ------------------------------------------------------------------ 中国で最初に会社を設立するときに困る局面に立たされることは官庁の言 うことがその都度異なるからです。担当によっても異なるし、時間ととも に発言が異なることも多いのです。 担当によって異なるのは、次の要因が挙げられます。  1)既に説明して来ましたので、お分かりになると思いますが、規則に 細則がないからです。日本で言う判例や、手続き論が曖昧なケースが多い ため、良く言えば担当も判断がつかず、自分なりの解釈で行われるからです。 又、その地域の幹部の考え方によっても異なります。それは各省や各都市 の発展段階も異なるからです。 細則がない理由は既に述べました。  2)中国もWTOに加入して以来、世界と直接係わる箇所、特に経済面 では、日に日に世界にあわせて、中国の損にならないように法令を整備? しています。そのためにものすごい勢いで法律をたくさん作っていますが、 作った法律が自国の政策と矛盾がないようにもせねばならない。時間の制 約により過去の法律との整合性がなかったり、又他の法律と矛盾があった りする場合も多いのです。時代の発展の速度に追いついていない。これは 日本でも立法が後手後手になっているのを見れば分かることと思います。 矛盾があることを分かったままでも先ず発行して、自分の国にとってまず いことがあれば修正し、損でない事柄は是々非々で修正してゆくのです。    日本人は不満を言いますが、中国の人はどうしているのでしょう。中国の 人は共産党政権というよりも、皇帝の時代からそのような方法になれてい ます。不便を感じないと言えば嘘になるでしょう。対処の方法が異なるの です。 既に書きましたが、「上に政策があれば、下に対策あり」です。早速、潤 滑油の活用や決まっていなかったり、対象となる人を知っている人を探し 始めたりするのです。或いは中国式論法を駆使し、言葉の一部分を取り出 せば一見もっとものように聞こえますが実際は詭弁に近いことをまくし立 てるのです。その為にはじっくり時間を掛けることもあります。慌てませ ん。又、相手の欠点を上手くおだてながら(相手の面子を如何に立てるか を考えながら) 又、自尊心をくすぐりながらことを運ぶのです。これは日本人にはなかな か出来ない芸当です。論理的に性急な説得はマイナスになる場合が多いの です。それが出来ない人は、ゆっくり時間が解決するのを待つか泣き寝入 りをした振りをして次のチャンスを待つしかなくなります。 逆に場合によっては、自己主張をしなければならないこともあります。 自己主張を明確にしないで遠まわしの言い方や相手のことを慮って自己の 主張をはっきりさせないで、相手の意向を探るばかりで、報告書作りの質 問ばかりして相手の真意を探ることは、相手から見てこちらが何を考えて いるか分からないので対処の方法が分からない為、正しい意見を聞き出せ ないことも多々あります。 潤滑油を使うということはある意味では自己の意見を明確にするというこ とで相手にも利益を与えるということです。 ここまで書くと私が潤滑油を使用することを勧めているようにも思います が、そうではありません。外国人が下手に使うと捕まりますし、会社によっ てはコンプライアンス上認められていないことが多いからです。(潤滑油 の意味は既に説明済)以下続く。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ Web連載 更新のお知らせ ◇◆ ------------------------------------------------------------------ Webで触れる文学 (次回の更新日は2011年7月15日) http://www.l-gulliver.com/webseries/index.html ------------------------------------------------------------------ ●山田将一(やまだまさかず) 詩的ノベル『モダーンズ・ストーリー』 (連載6回目) この物語は、若い芸術家たちのドラマチックな日常と、その友人たちとの 奇想天外な出来事を、洒落たユーモアと淡いペーソスで、独自の『詩的ノ ベル』に綴ったアート感覚あふれる作品。 ・著者プロフィール 1963年 大阪に生まれる。 美術家。詩人。 ------------------------------------------------------------------ ●大登 鶴(おおのぼりつる) 『華の乱 小説通天閣』(連載7回) 大阪の下町にある通天閣とビリケンさん。その庶民の生活風景を昭和40年 代初期の時代背景のもとに、情緒豊かに描く、人間愛。 ・著者プロフィール 1948年、山口市出身 高校卒業後、関西の某企業に就職。間もなく、定年退職。 学生の頃に、同人誌に所属、文学を目指した。 ------------------------------------------------------------------ ●支刈誠也『シベリア物語 広瀬武夫の愛と死の行方』(連載9回) 軍神広瀬武夫はロシア人女性の恋人アリアズナと結ばれたのか。 シベリアの過酷な自然と闘いながら愛を育み、生き抜いた日本人の恩讐 を描いた野心作。 ・著者プロフィール 昭和19年、新潟県長岡市生まれ。 東京大学農学部農芸化学科卒業後、鐘淵化学に就職。 在、ゴールドコースト。  主な著書『黄色い花の咲く丘--山本五十六の謎』『品格のすすめ 笑え るほどおかしな企業人』『ヤマシタ・コード 山下財宝の謎』 ▼インタビューはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/03shikari.html ------------------------------------------------------------------ ●柴崎昭雄『たんぽぽ家族』(連載6回) 漁師の家に生まれた兄と弟。しかし、18歳を迎えた弟昭雄には悪夢が待っ ていた。それからずいぶんと時間がたつ。晩年、病に倒れた父は病死した。 家族の絆と、その血流に新しい記憶と息吹を求めて、家族のことを書き下 ろした。 ・著者プロフィール 1965年5月15日、青森県に生まれる。 1983年の交通事故による頚髄損傷(両上下肢機能全廃) 以来、車椅子の生活。 1990年頃、ラジオ川柳番組をきっかけに本格的に川柳を始める。  主な著書  第一句集「木馬館」、第二句集「少年地図」、『ゼロの握手』(2008.10 リトル・ガリヴァー社刊)、新詩集『てのひらの月』(2010.9.24) ▼インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/11shibasaki.html ------------------------------------------------------------------ ●都環咲耶子(とわさくやこ) 『カナル・グランテに類似する憧憬』(完結) ある夫婦のあいだにある亀裂が、夫の愛人と、妻の愛人としての不思議な 関係へと発展する。誰が本当に、誰を愛するのか。 『片翼のイリス』(連載15回・完結) 本作品は、イスラエルの紛争地域で被弾し、片目となった日本人の軍人と、 治療にあたった日本人医師の好意で、日本の家に居候することになった被 害者と、その医師の医師を目指す高校生の息子との奇妙な関係が広がる。 ・著者プロフィール 1960年、東京都新宿区生まれ 高等学校卒業後、山野美容学校を終えて美容師となる。 現在は主婦。 ------------------------------------------------------------------ ●国沢裕(くにざわゆう)『ぱにっく☆護衛者』(完結) 『君の指先に、僕は鳥をとめてみせよう』(連載4回・完結) 『魅入る瞳』(連載5回・完結)『光と闇のゲノム』(連載8回・完結) はそれぞれ完結しました。  新連載の予告はしません。どうぞ、本編をごらん下さい。 ・著者プロフィール 兵庫県神戸市出身。 武庫川女子大学文学部教育学科初等教育専攻人間関係コース卒業。 日本心理学会認定心理士・レクリエーション指導者資格有。 ------------------------------------------------------------------ ●トーマス青木『黄昏のポジョニ・ウッチャ2』(連載13回) 東欧ハンガリーの首都ブダペストを舞台にした異色の日記風小説。 元旅行会社の営業マンだった中年日本人は退職後、新天地を求めて東欧に 飛ぶ。そこでかれが手に染めたのは外国芸能人斡旋業だった。東欧という 新しいメート を開発し、斬新なプランを打ち立てた。見知らぬ国での人と の出会い、そして芸能関係者との悲喜こもごもが織りなす人生の表と裏が 独創的タッチで綴られる。 第一巻では、ブダペストで始まる新たな生活と出会いの序章。 第二巻では、第八章「ブタペストの夏休み」から再スタート。 現在、連載は第十一章「ブタペストのゴリラ」が開始した。 ・著者プロフィール 昭和42年・広島商科大学(現・修道大学)商学部卒業。 日本通運株式会社航空事業部所属海外旅行担当として活躍。 平成10?14年・インドネシア東ジャワ州及びバリ州に活動拠点を移し、 大学自治活動と観光産業育成の指導にあたる。 平成15年より現在まで、日本に拠点を移し執筆活動に入る 既刊『黄昏のポジョニ・ウッチャ1』(2007.12発売) ▼インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/02aoki.html ------------------------------------------------------------------ ●篠永哲一(しのながてついち) 『おしゃべりな洋服職人』(完結) 四国の名エッセイスト篠永さんが登場。絶妙な語り口とさりげない表現に 著者の感性が光る。新連載は、書き下ろし。 ・著者プロフィール 1941年3月、愛媛県四国中央市生まれ 香川県高松市在、洋服職人 ずいひつ「遍路宿」の会会長、香川県詩人協会会員 第25回菊池寛賞受賞  主な著書  詩集「句読点」「ふるさと」「地中の法廷」「にて」  エッセイ「長太郎洋服人生」「洋服職人長太郎」(いずれもリトル・ガリ ヴァー社刊) ▼インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/24shinonaga.html ------------------------------------------------------------------ ●こおり砂糖『パパといっしょ』(完結) 売れない作家の、パパとママと娘の物語。悲喜こもごもがリアルに描かれ ている、ユーモアあふれる作品。 ・著者プロフィール 愛知県生まれ 高校卒業後、各種学校、専門学校。 現在は主婦。 ------------------------------------------------------------------ ●松本昇「死者のパートナー」(完結) ・著者プロフィール 1950年7月生まれ、東京都出身 都立井草高等学校卒業後、電機会社工員、地方公務員の職を経て、デザイ ン専門学校に入学。 卒業後はグラフィックデザイナーとして、デザイン会社に勤務し、その後 独立。 現在は松本昇デザイン室を主宰。 ------------------------------------------------------------------ ● 大山真善美(ますみ) 詩集『自転車操業』(完結) 主な著書 「教師になったら読む本」詩集「シンデレラの離婚」「試験に合格する本」 「離婚時代」「学校の裏側」「恋は一億分の一の奇跡」(リトル・ガリヴァ ー社刊、2009.6) ▼ インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/12ooyama.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ 駆け込み寺 (131) ◇◆ ------------------------------------------------------------------  最近はやや過激な新書ばかりを選ぶようになってしまった。  手元にあるのは、先に示した「メディアと日本人」のほか、「出版大崩壊   電子書籍の罠」、「次世代インターネットの経済学」「芥川賞はなぜ 村上春樹に与えなかったか」というところであるが、タイトルだけでも興 味深い。  さて、橋元氏の「メディアと日本人」の続きというか、一番気になる、 「若者の読書離れ」は俗説のあたりを紹介してみたい。  ここでまず、基礎的データを抑えておきたい。  書籍発行部数は、1995年150000(万冊)から97年まで増加し、160000万冊 まで届いた。しかし、以降2003年までじわりと減りつづけて、135000万冊 まで落ち込んでいる。それ以降、2007年までやや上昇基調で、145000万冊 まで回復した。(「出版年鑑」より)  次に「読書時間」の比較でいくと、1995年から2010年のスパンで見て、 10代は大きな変化なく、20代に限って、1995年から5年単位で上下動を繰り 返している、ピーク時の2005年から2010年のあいだは「12分」から「8分」 まで下降している。  データの解読によっても違いがあるかも知れないが、書籍に対して雑誌 の発行部数は、極端に減少し、1995年30億冊をピークに、2009年には15億 冊まで半減している。これがネット普及の影響としているものだが、書籍 は数字の上での影響はあまり受けていないという。つまり、まだネットの 影響下にないから、極端な変化がなかったのだろうというわけである。  ネットの影響をもろに受けている雑誌は、10代の行動によって、数字が 示している。可処分所得の小さい10代が無料でネット情報を収集する流れ は自然である。そういうわけでもないだろうが、図書館での貸し出し冊数 は、1996年から2008年まで逆に増大の傾向にある。  また、「まったく本を読まない小学生・中学生・高校生」の分析では、 高校生が2002年から2005年データで、ほぼ60から61%で横ばい。つまり、 4割の高校生が「読んでいる」。中学生になると、2001年が54.5%と半数に も及んだのに、それから2007年までのデータでは毎年減り続けて、07年で 37.3%まで来ている。つまり、62.7%は「読んでいる」という分析。  小学生になると、2001年28.6%から2007年の21.1%まで少しずつ減ってき て、約8割の子どもは「読んでいる」というデータ。  この結果から、「子どもたちのあいだでの読書離れはない」  ただし、20代から上の世代の「読書時間」の平均で見れば、高いという ほどの時間ではない。  だから、この結果から見て、安易に「読書離れ」はないという結論は出 せないのではないか。  雑誌と書籍では情報や知識の付与という面で、同じではなく、インター ネット依存の傾向が強い10代から40代までは、PCから、ケータイから適時 に情報を引き出すライフスタイルが確立されつつある。いわゆる「ケータ イなしのスタイル」が考えられない世代が体勢を占めているということで ある。  書籍でいえば、電子書籍がどれほど普及していくのか。これが最大の注 目点である。モバイル端末も整備され、電子書籍のコンテンツも充実し始 めると、これまでのペーパー書籍派が、電子書籍に流れてくるのではない かという予測もある。  書籍のもつ固有の付加価値や装幀デザインなどの「個性」も電子化によっ て埋没する可能性は大だ。 ▼関連サイト「四天王寺小説道場」 http://blogs.yahoo.co.jp/tontoniboy ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ 今週のおすすめ 新刊案内 ◇◆ ------------------------------------------------------------------ ● 緋野晴子著『沙羅と明日香の夏』 四六判・260頁・売価1400円・11年6月25日発売  二人の女子高校生が迎えた、田舎の夏での短い日々。中学生だったころの 二人は、学校生活を遠ざけていた。学内のいじめや誹謗・中傷に傷つけら れた彼女たちにとって、その「夏」は特別なものだった。新しい出会いと 発見の中で、彼女たちの絆は強く結ばれ、力強さを取り戻すのであった。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970612/ (amazonリンクページ) ▼ インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/28hino.html ------------------------------------------------------------------ ●畑島喜久生著『いま日本の教育を考えるX』 四六判・300頁・売価2100円・11年3月18日発売 『いま日本の教育を考える』シリーズは今回で、5冊目。長崎で教壇に立ち、 40年以上、現場の教師として活躍し、実践家として評価を高めた。他方、 現代の日本の教育は改革につぐ、改革を断行するが、大きな成果を上げた とはいいがたい。蔓延する「いじめ」、教員の不祥事、教育方針の変更な ど、子どもたちを取り巻く環境は、ますます混迷の度を深めた。 その問題点をえぐる、最新のシリーズ5。 全シリーズ、日本図書館協会選定図書。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970523/ (amazonリンクページ) ▼ インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/08hatajima.html ------------------------------------------------------------------ ●石黒敏明著『イチロー君、大学で何を体験した?』 A5判・186頁・売価1500円・11年3月2日発売 神奈川大学・外国語学部英語英文学科教授石黒敏明氏のエッセイ。英語学 の指導・教授はすでに39年を経過し、その間、著書に『米国留学紀行』 (2005.1 リトル・ガリヴァー社刊)、論文は、「言語習得」、「言語喪 失」、「言語使用域(レジスター)」などの専門書が多い。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970515/ (amazonリンクページ) ▼インタビューはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/27ishiguro.html ------------------------------------------------------------------ ●西内敏夫著 歌集『海の揺り籠』 A5判・260頁・ソフトカバー・売価1800円・11年2月15日発売 歌人西内敏夫の歌集&随筆集。歌人団体「かりん」叢書235号。 今年75歳を迎える著者は、現役の船乗り。しかし、若いときの事故により、 右足切断。以後、片足人生の始まりであった。そんな中、人生を左右する さまざまな出会いと別れがある。かれはいわゆる「もてる男」であった。 その理由もあった。しかし、それらの奇縁を大切にし、生涯守り続けてき た、「男の主義」もある。後半の随筆では、それらの人生の機微にふれ、 人としての道を問いかけている。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970531/ (amazonリンクページ) ------------------------------------------------------------------ ●米村貴裕著『ビースト・レシーバー』 B6新書判・250頁・売価1000円・11年2月10日発売 ビーストシリーズ7冊目を記念し、新刊のサイン本を先着10名にプレゼン トします。お問い合わせは、ネットのトップページ「お問い合わせ」か、本 メルマガ gmm@l-gulliver.com でもけっこうです。氏名・年齢・住所・連絡先・「ビースト・レシーバー」 サイン本希望と明記して下さい。 ビーストシリーズ第7弾。新作は太古に栄えた恐竜の遺伝子情報を継ぐ、 主人公たちの変身”機獣”物語。人類と恐竜がペアになる化石は発掘され、 実は”あのとき”恐竜たちは滅亡していなかった――。謎めく電磁波の到 来で「ディノサウロイド」は復興のノロシとして動き出し、何も知らない 人類へ牙をむく。しかし究極の恋が事態を変え、未知なる領域へ全世界は 挑むことになる。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970477/ (amazonリンクページ) 既刊『ビースト・コード』(07.4) 『ダイヤモンド・ビースト』(08.6) 『レシピエント・ビースト』(09.2) 『ウルティメイト・ビースト』(09.2) 『ビースト・シフト』(09.9) 『ビースト・オブジェクター』(10.2) ▼インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/04yonemura.html http://www.l-gulliver.com/interview/21yonemura.html ------------------------------------------------------------------ ●浜野伸二郎詩集『魔法の愛』 A5判・270頁・予価1800円・11年7月予定 詩集『恕のこころ』を2006年に刊行し、区切りの12冊の詩集を刊行。重度 の障害にもかかわらず、20代で結婚、最愛の妻を得た。創作とボランティア など、多くの活動を通じて障害者の生活改善に取り組んできた。 そして、詩作は12冊目に。2007年以降、現在まで書き続けてきた作品を収 録する。 ▼ インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/15hamano.html ------------------------------------------------------------------ ●尹 達 世著『四百年の長い道』〈朝鮮侵略の痕跡を訪ねて〉 四六判・270頁・ソフトカバー・売価1500円・10年12月5日発売 日本とお隣朝鮮半島との関係は歴史的に深く、長く友好的関係を維持して きた。しかし、国内の権力者たちにより侵略されたり、略奪されるという 暗い歴史もある。著者は、在日韓国人として、日本に残された、こうした 歴史の明と暗を照らし、根気強く探索してきた。正編につづく、「続編」 として、400年の歴史をひもといた。造詣深く、興味深い一冊である。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970493/ (amazonリンクページ) ▼ インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/26yoon.html ------------------------------------------------------------------ ●佐藤正子著『自然運動からのメッセージ』 四六判・372頁・上製本・売価2100円・10年12月5日発売 体操からジャズ体操への流れの中で、著者はイザトラ・ダンカンど出会い、 生命と宇宙の関係、自然運動について高い関心を抱くようになった。宇宙 からもたらされた生命エネルギーにはさまざまの法則と科学的証明によっ て、その存在が明らかにされている。 本編は著者の体験を通じて、「自然運動」とは何かを語る。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970509/ (amazonリンクページ) ▼ インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/25satou.html ----------------------------------------------------------------- ●柴崎昭雄著 詩集『てのひらの月』 A5判・176頁・ソフトカバー・売価1400円・10年9月24日発売 詩を書き始めてもう、20年近くが過ぎた。20代の頃の著者は、がむしゃら に書いた。やがて、詩の美しさ、残酷さも分かってきた。書き続けていく ことは、 自分にとって生きることと同質の意味をもつと意識した。 今回収録した作品は、家族を中心に、著者とのふれあいと生活の日々にあ ふれる感謝と愛に包まれている。柴崎さんの初の詩集だ。 収録作品75点。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970469/ (amazonリンクページ) ▼インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/11shibasaki.html ------------------------------------------------------------------ ●福堀武彦著『危ない中国、何も知らない中国人』 新書判・224頁・売価893円・10年7月30日発売 『あなたの知らない中国社会』(日本図書館協会選定図書・08.2月刊)に 続く、中国社会を鋭く分析、オリンピック以後の中国社会の変化を冷静に 判断する。グーグルの中国撤退など、世界に通じない社会主義国家の〔謎〕 に迫る。 http://www.amazon.co.jp/dp/4903970426/ (amazonリンクページ) ▼インタビューページはこちら http://www.l-gulliver.com/interview/06fukuhori.html ------------------------------------------------------------------ ▼新刊情報はこちら http://www.l-gulliver.com/book/newbooks.html ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ◆◇ 編集後記 ◇◆ ------------------------------------------------------------------ 編集長の龍田龍人です。 今年はなんだか変です。梅雨がかなり早く明けて「夏」本番となってしまい ました。暑さ対策に怪談ものの書籍などでクールになるのはダメでしょうか。 ともかく電力の問題もあるのに、追い打ちをかけて水不足にならないか、心 配です。これからの日本の行く末も……。 ▼ご意見、ご感想などはこちらのメールアドレスまでお願いします。 gmm@l-gulliver.com ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ▼配信先変更、配信停止の手続きは、こちらからお願いします。 http://www.l-gulliver.com/ ※本メールマガジンに掲載された情報を許可なく転載することを禁じます。 ※本メールマガジンにより生じる損害などについて、弊社は一切責任を負 いません。 ------------------------------------------------------------------ ※本メールマガジンは、等幅フォントで作成しています。罫線や枠内のデ ザインがずれて見える場合は、お使いのメールソフトのフォント設定を等 幅フォント(Windows:MSゴシック、Mac:Osaka等幅など)に設定してご 覧ください。 ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ ガリヴァーの森 発行者 株式会社リトル・ガリヴァー社 代表取締役 富樫庸 編集者 株式会社リトル・ガリヴァー社 龍田龍人 公式サイト http://www.l-gulliver.com/ メール gmm@l-gulliver.com メルマガ・バックナンバー 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